甲子園の負け方、教えます。


価格 1,528 (税込)

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商品説明Item Detail

著者:澤田真一
サイズ:B6判、本文244頁
発行年:2017年

内容
甲子園0勝7敗―。
 これが1995年夏の初出場から2008年夏限りで監督を勇退するまでの著者・澤田真一氏の成績だ。「野球部強化」を依頼され、再スタートを切った時の部員は14人、道具はわずかにバット3本とボール20個。グラウンドなし、予算なし、特待生制度なしのどん底から、雪国・岩手の弱小私立校に過ぎなかった盛岡大附を甲子園に出場させるまでに育て上げた著者は今春、総監督も辞し、同校教頭に就任。一歩引いた立場から悩める若き指導者たちに向け、一度も勝てなかったからこそ得られた“教訓”を笑いと涙で包んで紹介している。
 スタメン発表時に選手がアルバイトで休んでいたことに初めて気付いたエピソードにはクスリとさせられ、甲子園初出場後の壮絶なバッシングのトラウマから普段はしないバントを多用してしまった話は身につまされ、勇退を決めた家族会議の場面には思わずほろり。胸の内にコンプレックスを抱える選手(生徒)たちへの接し方、子供たちの「野生の力」を失わせないで育てる方法、学校における生徒指導の極意などは野球だけでなく、すべてのスポーツ、教育現場で参考になるはずだ。著者の甲子園7試合に加え、ヒットがつながる「わんこそば打線」誕生のきっかけとなった2012年夏、悲願の初勝利をつかんだ13年春の裏話、著者のベースを作った東北福祉大での貴重な経験談もたっぷり収納。

第1章〜舞い上がる〜
「投打に充実、就任5年目の甲子園初出場」「甲子園は天国と地獄が一体」ほか
第2章〜よそゆきを着る〜
「トラウマからバントを多用」「お金がなくて遠征に行けない?」ほか
第3章〜自信と紙一重の慢心〜
「甲子園に棲む魔物の正体」「強くても負けます、岩手でも」ほか
第4章〜守備の崩壊〜
「1点を争う中での一瞬の迷い」「地獄の仏と天国の鬼」ほか
第5章〜ひと言足りない〜
「最大の理解者は生徒たち」「岩手野球の今昔物語」ほか
第6章〜選手を育てきれない〜
「私が監督を辞めた理由」「7連敗が教えてくれたもの」「涙で歌った初めての校歌」ほか
第7章〜新たな道で〜
「教育と指導の矛盾点」「自分より幸せな大人を作る」ほか